就労継続支援B型の工賃はどのくらい？

就労継続支援B型は、雇用契約を結ばないため、給料の代わりに「工賃」を事業所に支払ってもらえます。
しかし、実際に利用すると、どのくらいもらえるか気になりますよね。

今回は札幌西区にある「ジャバメート」が、就労継続支援B型を利用すると具体的にどのくらい給料（工賃）がもらえるか目安をご紹介します。
また、利用条件や対象者についてもわかりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

就労継続支援B型の工賃はどのくらい？

厚生労働省が発表している就労継続支援B型の工賃は、以下の表のとおりです。

	月額	時間額
令和4年度	17,031円	243円

就労継続支援B型の令和4年度の工賃は、月額17,031円でした。時間額にすると、243円です。

時給額が安い理由は、雇用契約を結ばないためです。
そのため、A型事業所と比べて工賃・給料が低い傾向にあります。

また、年度別の就労継続支援Ｂ型事業所平均工賃は、次の表のとおりです。

	月額
令和4年度	17,031円
令和3年度	16,507円
令和2年度	15,776円
令和元年度	16,369円
平成30年度	16,118円

年度別に確認すると、B型事業所の平均工賃は、年々上昇傾向にあります。
また、就労継続支援B型は、会社と雇用契約を結ばないので、体調や障害・症状に合わせて働けますよ。

「今日は体調が良くないから午前中だけにしよう」
「働くのに慣れていないから、まずは週1からはじめてみよう」
などあなたのペースや考え方を大切にしてくれます。

お給料だけでなく、「ゆとりのある働き方をしたい」など
ご本人の希望も考慮して総合的に判断することが大切です。

就労継続支援B型の工賃の決め方

B型事業所の工賃は、生産活動により事業者が得た収入から、必要経費を引いた額を工賃規定に基づいて利用者に分配する仕組みです。

たとえば生産活動を行い1万円の収益が出たとき、必要経費が4,000円だった場合、残りの6,000円に対して工賃規定に基づき、利用者に分配します。

工賃規定とは工賃の支払い方法や作業時間、支給日などです。

また、事業所外で作業する場合などは、特別給が付いたりするため、事前に事業所と話をして具体的な内容を聞いておきましょう。

就労継続支援B型の工賃のルール

B型事業所は、都道府県知事と利用者に対して、工賃目標や工賃実績の報告が義務付けられています。
また、平均賃金が工賃控除程度の水準「約3,000円（月額）」を上回る状態を求められています。

この月額約3,000円が最低工賃とされていますが、利用者全体の平均値が超えていれば問題ありません。
人によって日数や勤務時間が変わりますが、利用者全体が約3,000円を超えるようにバランスが考えられていると把握しておきましょう。

就労継続支援B型とA型ではどのくらい違う？

A型事業所とB型事業所の工賃は、以下のような違いがあります。

	A型	B型
月額	83,551円	17,031円
時間額	947円	243円

A型とB型では、約3倍近くの差があります。
これは、雇用契約の有無が関係しており、就労継続支援A型の場合は雇用契約を結びます。

A型は雇用契約を結びます。そのため、法律で定められた最低賃金が保証され、安定した収入を得ることができます。

一方、B型は雇用契約を結ばないため、作業時間に応じて工賃が支払われます。
そのため、A型に比べると収入が不安定になる可能性があります。

A型とB型、どちらを選ぶかは、お給料だけでなく、「ゆとりのある働き方をしたい」など
ご本人の希望も考慮して総合的に判断することが大切です。

就労継続支援B型の工賃を高くするポイント

就労継続支援B型の工賃を高くするポイントは、次の3つがあげられます。

• 仕事内容を確認する
• 働く時間や日数を増やす
• 条件交渉を行なう

それぞれのポイントについてご紹介します。

仕事内容を確認する

工賃を高くしたい場合は、仕事内容に注目してみましょう。
就労継続支援は、高度な仕事ほど工賃が高くなりやすいです。

また、作業時間が長い場合も、工賃が高くなる傾向があります。
生産活動内容別の平均工賃例は、次のとおりです。

生産活動内容	令和3年9月
クリーニング	25,761円
防災用具	16,755円
パン製造	14,509円
農業・園芸	14,025円
農畜産物・魚介加工品製造	13,989円
飲食店・喫茶店等の運営	13,818円
情報処理・IT関連	12,607円

工賃が高い状態で働きたいときは、仕事内容を確認してみてください。

働く時間や日数を増やす

工賃を高くしたい場合は、働く時間や日数を増やしましょう。
工賃はアルバイトと同様で、働く時間や日数が多くなるほど受け取れる工賃が増えます。

たとえば、同じ勤務時間で、週に2回入るときと5回入る場合では、大きな差が生まれます。
働く時間や日数が重要になるため、事業所に相談してみてください。

条件交渉を行なう

条件交渉を行なうと、工賃が高くなる場合があります。

たとえば、対応している仕事内容に対して、さらに作業内容を増やすと、工賃が上がりやすい。
また、働いている仕事内容に関する資格を取ると、専門的な作業を行なう点から工賃を上げてもらえる可能性がありますよ。

就労継続支援B型の対象者と利用条件

就労継続支援B型の対象者・利用条件は、次のいずれかが当てはまる方です。

1. 就労経験があり、体力面や年齢によって一般企業の就労が難しい方
2. 就労移行支援事業を利用した結果、本事業の利用が適当だと判断された方
3. ①と②に該当しない方で、50歳に達している方または、障害基礎年金1級受給者
4. ①と②と③に該当しない方で、協議会などから意見により一般就労への移行などが困難と市町村が判断した方

たとえば、就労移行支援事業に相談した際に、就労継続支援B型の利用が適していると判断された場合は、利用可能になります。

また、体力や年齢により、雇用契約に基づく一般企業の就労が難しい場合は、利用可能です。

就労継続支援B型に関するよくある質問

次は、就労継続支援B型に関するよくある質問を4つご紹介します。

• 就労継続支援B型は利用期間が定められていますか？
• 確定申告は必要ですか？
• サービス利用料は高いですか？
• 就労継続支援B型の工賃はなぜ安いのですか？

それぞれの質問に対して回答しているため、気になる内容がある方は参考にしてみてください。

就労継続支援B型は利用期間が定められていますか？

就労継続支援B型は、利用期間が定められていません。
たとえば、B型を利用していて途中でA型や一般就労に切り替えることも可能です。
B型からA型へ移行しても、いつでも再開できるため、安心してください。

確定申告は必要ですか？

工賃のみの収入の場合、年収103万円以内であれば確定申告は不要です。
年収103万円を超える場合は、課税対象となるため、必要経費55万円と基礎控除48万円の合計103万円を差し引いた金額に対する税金の支払いが必要になります。

たとえば、年収が110万円の場合は、必要経費と基礎控除を合わせた103万円を引き、残りの7万円に対する税金を支払います。
1年間の工賃がどのくらいになるか確認して、確定申告が必要か判断しましょう。

サービス利用料は高いですか？

就労継続支援B型の具体的な利用料は事業所によって異なりますが、目安は1日400円～1,200円の間です。

また、就労継続支援B型の利用上限額があるため、世帯収入の状況によって負担上限額が変わります。
さらに、市町村民税非課税世帯または生活保護受給世帯だった場合は、無料で利用できますよ。

就労継続支援B型の工賃はなぜ安いのですか？

工賃が安い理由は、雇用契約を結ばないためです。
雇用契約を結ばないため、労働法関連が適用されません。
そのため、最低賃金よりも低い金額の設定が可能です。

また、就労継続支援B型の利用を求めている方が多い点から、工賃が安く設定されている場合があります。
工賃が高い場所で働きたい場合は、仕事内容や日数・勤務時間を意識してみましょう。

まとめ

就労継続支援B型は、一般就労と比べると工賃が低いです。
しかし、雇用契約を結ばない分、体調や症状に合わせて働けるなどのメリットがあります。
少しでも工賃が高い場所で働きたい方は、工賃が高くなるポイントをおさえながらお仕事を探してみましょう。

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ジャバメートは、札幌市西区二十四軒（札幌中央卸売市場向かい）にある、就労継続支援B型事業所です。地下鉄東西線「二十四軒駅」から徒歩8分と、地下鉄で通える便利なアクセス。

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